UiPath Studioで文字列操作を実装する際にはVB.NETのStringオブジェクトのメソッドや関数を使用することが出来ます。
この記事では、開発で使用する主な文字列操作にについて紹介します。
使用例で登場する変数はカテゴリ毎に定義しております。
Table Of Contents
【1】文字列の結合
・+と&
“abc”+”def”
結果⇒”abcdef”
“abc”&”def”
結果⇒”abcdef”
※+と&の相違点として、+演算子は数値の合算にも使用することができ、&は文字列の結合にのみ使用することが出来ます。
意図しない変換を避けるため、文字列の結合操作には&演算子を使用することが推奨されています。
・Concat
String.Concat(“abc”,”def”,”ghi”)
結果⇒”abcdefghi”
・Path.Conbine
Path.Conbine(“C:\ドキュメント”,”TEST.txt”)
結果⇒”C:\ドキュメント\TEST.txt”
※引数にパスとパス、パスをファイル名などを指定することで\を補完し文字列の結合を実施します。
【2】文字列の判定(戻り値はBool値)
Dim str1 as String = “abcdef”
Dim str2 as String = “abc”
Dim str3 as String = “ef”
Dim str4 as Stirng = ” ”
Dim str5 as String = Nothing
・Startwith
文字列が○○から始まるか判定する。
str1.StartWith(str2)
結果⇒True
str1.StartWith(str3)
結果⇒False
・EndsWith
文字列が○○で終わるか判定する。
str1.EndWith(str2)
結果⇒False
str1.EndWith(str3)
結果⇒True
・IsNullOrEmptyとIsNullOrWhiteSpace
IsNullOrEmptyは文字列がNull値か空の時にTrueを返し、
IsNullOrWhiteSpaceは文字列がNull値かスペースの時にTrueを返す。
str1.IsNullOrEmpty
結果⇒False
str4.IsNullOrEmpty
結果⇒False
str5.IsNullOrEmpty
結果⇒True
str1.IsNullOrWhiteSpace
結果⇒False
str4.IsNullOrWhiteSpace
結果⇒True
str5.IsNullOrWhiteSpace
結果⇒True
・Containts
文字列が○○を含むか判定する。
str1.Containts(str2)
結果⇒True
str1.Containts(str3)
結果⇒True
・Equals
文字列同士が同じか判定する。
Str1.Equals(“abcdef”)
結果⇒True
String.Equals(str1,str2)
結果⇒False
【3】文字列から情報を取得
Dim str1 as String = “abcdcd”
・Substring
対象文字列の指定位置から指定文字数を切り出す。
str1.substirng(1,3)
結果⇒”bcd”
第2引数を指定しなかった場合は最後までを切り出す。
str1.substirng(3)
結果⇒”def”
・Length
対象の文字列の文字数を返す。
str1.Length
結果⇒6
・IndexOf
対象の文字列に指定した文字列が含まれるかを先頭から検索し、見つかった場合は最初の位置を返す。
見つからなかった場合は-1を返す。
str1.IndexOf(“cd”)
結果⇒2
str1.IndexOf(“12”)
結果⇒-1
・LastIndexof
対象の文字列に指定した文字列が含まれるかを文字列の後ろから検索し、見つかった場合は最初の位置を返す。
見つからなかった場合は-1を返す。
str1.IndexOf(“cd”)
結果⇒4
str1.IndexOf(“12”)
結果⇒-1
【4】文字列の追加
Dim str1 as String = “abcdef”
・Insert
指定位置へ文字列を追加する。
str1.Insert(3,”@”)
結果⇒”abc@def”
・Padleft
対象の文字列が指定した桁数になるまで左から文字を追加する。
str1.PadLeft(10,”0″c)
結果⇒”0000abcdef”
第2引数を指定しない場合は空白を追加します。
str1.PadLeft(10)
結果⇒” abcdef”
・PadRight
対象の文字列が指定した桁数になるまで右から文字を追加する。
str1.PadRight(10,”0″c)
結果⇒”abcdef0000″
第2引数を指定しない場合は空白を追加します。
str1.PadRight(10)
結果⇒”abcdef ”
【5】文字列を置換
Dim str1 as String = “abcdef”
・Replace
対象の文字列から指定した文字列を検索し、他の文字列に置換する。
str1.Replace(“bc”,”123″)
結果⇒”a123def”
・Format
文字列の指定した位置に特定の文字列を埋め込む。
String.Frmat(“私は{0}生まれの{1}歳です。”,”東京”,30)
結果⇒”私は東京生まれの30歳です。”
【6】文字列から削除
Dim str1 as String = “abcdef”
Dim str2 as String = ” abc ”
・Remove
対象の文字列から指定した文字列(何番目(第一引数)から何文字(第二引数))を削除する。
str1.Remove(0,3)
結果⇒”def”
・Trim
対象の文字列の前後にスペースが含まれる場合、スペースを削除する。
str2.Trim
結果⇒”abc”
・Rtrim
対象の文字列の後ろにスペースが含まれる場合、スペースを削除する。
str2.Rtrim
結果⇒” abc”
・Ltrim
対象の文字列の頭にスペースが含まれる場合、スペースを削除する。
str2.Ltrim
結果⇒”abc ”
【7】文字列の変換
Dim str1 as String = “123”
Dim int1 as Integer = 1234
Dim str2 as String = “abcDE”
・Parse
文字列型の変数の型を他の型に変換する。
Integer.Parse(str1)
結果⇒123
・ToString
Int型、Double型などの変数を文字列型に変換する。
int1.ToString
結果⇒”1234″
・ToUpper
大文字に変換する。
str2.ToUpper
結果⇒”ABCDE”
・ToLower
小文字に変換する
str2.ToLower
結果⇒”abcde”
・StrConv
・StrConv(変換する文字列, VbStrConv.Wide,1041)
全角に変換する。
・StrConv(変換する文字列, VbStrConv.Narrow,1041)
半角に変換する。
【8】文字列の分割
Dim str1 as String = “123-456-abc”
・Split
指定した区切り文字で分割をする。
str1.split(“-“)
結果⇒{“123″,”456″,”abc”}
【9】改行
以下UiPath(VB.NET)で使用できる改行コード
・Environment.NewLine
実行するOS環境に対応した改行を表すコード
・vbCrLf
「キャリッジリターン(CR)」と「ラインフィード(LF)」2つの改行コードに対応したコード。
Windows環境ではCRとLFが改行コードとして使用されているため、UiPath上ではEnvironment.NewLineと同様に扱うことが可能。
Dim str1 as String = “abc” & Environment.NewLine & “123” & vbCrLf & “def” & “456”
結果⇓
abc
123
def456